日本列島を更なる寒波が押し寄せ、北日本だけではなく東海地方にまで積雪の範囲が広まるという今朝のニュースをホテルの部屋で見ながら本当に慌ててしまいました。雪国生まれで雪には慣れ親しんで来たので問題はないつもりでいましたが、現在の場所がほとんど雪には縁遠い東海地方であり、更に関西に戻るには難関がありました。その前に本日のスケジュールに入れていた名古屋市内での問屋さんとのアポを早急にキャンセルし、1分でも2分でも早く帰路に着くつもりでホテルを飛び出しました。東名高速に乗った頃から既に雲行きが怪しく徐々に雪が混じって来ましたし外気温は1℃でした。そのまま東名高速を走って行けば必ず岐阜や米原辺りで雪に遭遇することは間違いなさそうです。一番大きな課題は『冬タイヤ』を履いていないということです。雪国なら既にどの車両も冬タイヤを装備していますが、私たちの地域ではそのような準備は全くしていないので突然の雪に見舞われると重大事故に繋がり兼ねません。ルートを変更して「西名阪道路」経由を選択しましたが、ここでも課題はあります。大きな峠をいくつも越えなければならないということで、そんな山や坂で大雪になったら一巻の終わりです。とにかく意を決してノンストップで走り続け、途中の峠では小雪がチラついていたものの何とか無事に帰ってくることが出来ました。メーターを見たら300㎞を休まずに運転していましたし、時間的には4時間のドライブでした。雪に追われ続けた半日が過ぎてドッと疲れが出てしまいました。
問屋展示会
「13日までで解除される予定だった『まん防』が延長になったことで来場者の出足が読めなくなった」と朝の挨拶を行なってスタートした展示会が中部圏の有名ホテルの大ホールで開催されました。まぐろまんの出展は初めてのことでしたが、この問屋さんの展示会は今年で20回目を数えるとのことでした。ベテラン出展社の担当者は「やはり来場者の客足は少ない」と言っていましたが、それでもまぐろまんに関心を寄せてサンプル出荷を依頼するお客さんが結構見受けられました。主催者の社長さん自らが案内役を務めながら、非常に好意的にまぐろまんを紹介してくださる様子が印象的でした。今回初めてお会いした社長さんの息子さん兄弟が声をそろえて「まぐろまんは本当に良いですよ。頑張って売り込みますので」という力強い激励を受けました。展示会は無事に終了しました。
ゴールド免許が・・・
1月5日に取得してまだ1ヶ月余。初めてのゴールド免許にワクワクしながら注意深く運転をし、次の5年目も同じくゴールド免許をと思いながら運転していた矢先に突然右車線から覆面パトカーが現れて停止するように指示されました。一瞬何が起きたのか全く分からず、言われるままに停止してパトカーに乗り込むと「スピード違反です」と告げられ、頭が真っ白になりパニック状態になってしまいました。冷静になって考えたら、よく通る西名阪道路は高速道路と間違えるほどの勢いで走っていて何の違和感もありませんでしたが、60kmが制限速度でした。違反切符を切られ、違反金を支払う用紙を渡されて初めて目が覚めた気持ちでした。次のゴールド免許は諦めるしかありませんが、「大難が小難で済んだ」と素直に思えて心が平安になりました。もしこのまま走っていて大事故に遭遇することになり、命に関わるような事にでもなっていたら思うと、これ位の罰金で良かったと思えて安全運転を更に心掛けようと思いながら、目的地である豊橋に無事に到着しました。
濃厚接触者
松山本社のまぐろまん加工場で1名の濃厚接触者が出たという知らせが入りました。家族の中の妹が感染したということで本日から自宅待機状態になってしまいました。まぐろまんの加工生産は非常に技術的な分野が重要でその担当者が一人でも欠けてしまうと生産体制に大きな影響を及ぼしてしまいます。現状では携わるメンバーで協力体制を敷きながら生産力を下げない工夫を取ってこの1週間を乗り越えようとしているという報告を受けました。受注が増えていく最中なので心配な面もありますが、何とか乗り越えて欲しいと願っています。そんな中にまぐろまんを検討中の見込客様からまた次のようなメールを頂戴しました。
『平素よりお世話になります。マグロサンプル頂いた分の実証実験の件、ご返答遅くなり申し訳ございません。たしかに、色変わりが不思議としておりませんでした。正直驚きです。3分割して、3日目に見たものもほとんど色変わりしていませんでした。大量に製造できるようになれば、売り先も広がると思いますのでまた供給キャパが増えましたらご連絡頂けると幸いです。』
コロナという試練を越えたらまぐろまんの時代が到来する大きな予感です。
大きな軸
大阪市内で水産問屋業を営むA社長が「昨日は三重まで行ってきたよ」と話し始めました。市内の高級ホテルが「三重県フェア」を開催する際に他の食材は全部集める目途が立ったのに「ホヤ貝」だけがどの業者も調達できず、そのA社長に相談したそうです。A社長は早速自ら運転して車を走らせ三重県の漁港を片っ端から飛び込みでホヤ貝を探し回ったそうですが、やはりどこも漁獲がなく断られてしまったのに、「ここで諦めるわけには行かない」と見つけるまでは帰らない覚悟で探し回りました。そしてとうとう最後の一軒でやっと見つけることが出来て帰って来ました。「さすがですね」と言うと「ホヤ貝なんて大した値の張るものではないが、お客様がどうしても欲しいのに見つけることが出来ないなら、自分が絶対に探し当ててやろう」と心に決めて一目散に三重県の漁港に向かったということでした。誰もがやれる仕事なら問題ないが、誰もやれないことをやることに大きな意味があるとも語っていました。そこが信頼を勝ち取れるかどうかの分かれ道だと。三代目の社長ですが今日は大きな軸を発見して帰って来ました。
続々サンプル依頼が
①岡山市の問屋さん:得意先の飲食店が新店舗を2店開店させるというので是非マグロを紹介して欲しいという依頼を受けました。全くクレームのないまぐろまんを案内しようと思いますのでサンプルをすぐに送ってください。
②大阪府の商社さん:まぐろまんを使っている問屋さんからですが、新規でまぐろまんを案内してくれるということでサンプルをお願いします。
③大阪市の問屋さん:まぐろまんの全リストのサンプルを2冊ずつ至急送ってください。バチの原料が枯渇していて生産が出来ていない旨を告げて了承を得ました。資料が欲しいと言われるので「営業ツール」をメールしました。
オミクロンがまだまだ収まらない現状ですが、それでも営業の皆様が一生懸命にまぐろまんをご案内してくださることに心から感謝です。一粒万倍という言葉の如くいつか大輪の花を咲かせる第一歩となることを期待しながら。
冷凍「媛スマ」
我が社のホームページでも紹介している「媛スマ」は愛媛大学の協力の下で完全養殖に成功した素晴らしい魚です。あまり聞き慣れない名前ですが、マグロとカツオの中間に位置するような魚で、食べると全身がトロ食感の美味しさが特徴的です。大量生産までにはまだ時間が掛かりそうですが毎年2万尾、4万尾と数量を拡大し、将来的には海外も視野に入れての生産を計画しています。ただ養殖といえども水温調整や赤潮対策などがかなり難しく、昨年末には大量の死亡を出すという事故に遭遇してしまいました。それでも今年は順調に出荷が進んでいます。そんな中新たなニュースとしてこの媛スマの冷凍品を製造している加工場を紹介して貰い、早速連絡が取れました。元々2㎏前後の魚体で鮮魚(フレッシュ)でのみ出荷していましたが、その加工場で半身フィレ(カマ付)にして真空パックで出しています。現在はまだ試験段階で1トン程度だそうですが将来的には量産体制も見越しているようです。早速規格書やサンプルを取り寄せて研究してみようと考えています。冷凍品が発売されると更に安定供給が見越せるので販路的には非常に面白くなりそうです。まぐろまんと一緒に海外向けには向いていると感じています。何といっても現地(愛媛県愛南町)で試食した時の食感が忘れられません。
まぐろまん、海外へ
コロナの直後に輸出の話がかなり進んだものの結局途切れてしまいました。しかし今回再び商談したいという申し出を受けて面談しました。前回は甥御さんで、今回はその人の叔父さんに当たる人でした。米国アラバマに40年滞在していていつか終わるコロナを見据えての準備のために来日、ホテル待機と自宅待機を終えた今日が初仕事でした。日本食がブームになっているということも含めて日本からいい食材を輸入したいという希望で取り組もうとしている最中でした。早速まぐろまんを紹介しながら、他にもスマ(須磨)や車海老などにも興味を持たれ、是非松山の工場を見学させて欲しいと要望されました。4月末まで滞在されるということでその間に全国を巡回しながら本当に良い食材を見つけ出そうとしていました。まぐろまんをはじめ何とか交流を深めて行きながらお互いに実利を得て行けるように努めるということで一致しました。開発者の「まぐろまんを海外に出す」という夢を本気で叶えて行けるような2022年にしたいと思っています。
1名退職
非常に残念なことですが、長年営業職で勤務していました50代の男性社員が1月31日付で退職しました。決して大きな会社ではありませんがそれだけお互いが仲間のように信頼し合って今までやってきただけに残念です。家庭の事情ということでしたが、詳細は明かさないままに去って行きました。コロナでもなければ歓送会をやりたかったとことですがそれも出来ませんでした。遠距離でしたので会う機会は限られていましたが、それでも真面目に勤務する姿は大変印象的でした。今後のことについては全く不明ですが、50代になっての再出発は決して楽なものではないはずです。いつまた会えるか分かりませんが彼の前途に大きな幸福と幸運があることを祈るばかりです。出会っては別れ、また別れては出会うのが人生だと思いますが、何かの縁で出会ったので今後の彼の人生にまた良き出会いがあるようにと祈っています。そんな報告をして貰った社長と今月は東海地方で行われる某問屋さんの展示会にまぐろまんを携え「新しい出会い」を求めて行く予定を組んでいます。中旬なのでその頃にはコロナも下火になって欲しいと願っています。
産地偽装事件
21tの漁獲量に対して販売数量が2,500tということで、熊本県産のアサリが偽装であるということが発覚した事件に大きな衝撃を受けています。水産業界では以前から噂になっていたことも知っていました。「中国から輸入したアサリを国産として販売できるのは『中国での畜養期間よりも輸入して国内で畜養する期間の方が長ければ国内産と表示できる』ということが認められているから」ということで公然の事実だったと記憶していました。結局この認められている仕組みを逆手に取り、国内畜養期間が短いにも関わらず「国内産(熊本県産)」と表示して消費者を騙したことが大きな問題になったものと思われます。こんなことで水産業界全体、食品業界全体の信頼を失墜させるとは言語道断です。一部の集団行動がどれだけ多くの人々に迷惑をかけているのか、いつまで経っても後を絶たない本当に悔しい事件です。さて我が身を振り返り「まぐろまん」はというと、キハダやバチは「台湾産」と産地表示がされています。実際に漁獲するのは太平洋地域ですが、漁獲する船籍によって産地表示をする仕組みになっています。現在の原料はほぼ台湾船籍の漁船が漁獲することから「台湾産」になっていますが、仮に国内の漁船が獲って来れば「国産」になります。これも考えれば可笑しな話ですがそういう決まりになっています。食品を取り扱う者の一人として反省し、二度と起こさない覚悟で再発防止に努め、全力で信頼回復に努めていきたいと思います。